マニラに来て3月27日で一ヶ月が経ちました。私は、寮の仲間たち、そして別な寮に住むAPSの仲間たちとフィリピンのアテネオ大学の先生方に支えられて一日一日を生きています。一ヶ月前に知らなかったクラスメイトが、今では同じ屋根の下、家族のような存在です。(ちなみに、同じ寮に住むタイ人、カンボジア 人、インドネシア人、そして日本人2人の合わせて5人がAsian Peacebuilders Scholarship (APS)学生です。)毎日様々な国の料理を食べ、夕方にはダイニングルームでズンバを踊り、それ以外の時間は皆勉強に励んでいます。彼ら一人一人の存在にどれだけ助けられたかわかりません。
封鎖されたマニラですが、昨日は一人5キロの米が配給されました。私たち留学生にも例外なく配給され、私たちはお米を持って笑顔になりました。
授業について、オンライン授業が週に2回ほどあるものの、通常通りの授業は難しいものです。マニラでの大学生活が始まった当初は「自分のこと」だけを考え英語に励んでいた私でしたが、この部屋に籠り、自学を通して多くのことを学びました。
この疫病が世界にもたらした影響、人間の力では間に合わなかった命が失われ、人々が苦しんでいること、それらを解決に導くために、もしくは状況を和らげるために国連、各国政府、NGOや各団体、組織、そして個人の果たすべき役割について考えました。
中国では「停课不停学(授業は止まっても学ぶことは止めない)」と言われていましたが、私も授業では学ぶことのできないことを学ぶ機会を与えられたのだとポジティブに受け止め、寮の皆と支え合って生きて参ります。
世界を変えることができるのはほんの一部の人かもしれませんが、その熱い思いは、大勢の人たちの願いです。私は将来、ジャーナリストになってその願いを世界に届けたいと思っています。もちろん、国際支援の現場で働くことも目指しています。
世界のために、考えることを止めず、希望を失わず、自分を信じて、そして平和を信じてこれからも歩み続けたいと思います。
日本の皆様くれぐれもお身体に気をつけてお過ごしください。ロックダウンされた武漢は来月復帰を迎えますが、中国の回復は私たち世界の住民にとって大きな希望になるものだと思います。最後に、一日でも早く世界が穏やかな日々を送れますよう、心からお祈りしております。
マニラにて 吉永英未